HRC製のフロントフォークスプリングは2種類ありまして、車両に使用されているノーマルスプリングとは別に
バネレートが高いスプリングも購入して交換する事ができます。
オーバーホールをするならフロントフォークを取り外してからの作業になるのですが、スプリングを交換するだけならとても簡単です。
この車両は少し前に左フロントフォークをAssyで交換。その時に右フロントフォークをオーバーホールしています。
なので今回は楽な方法でバネレートが高いスプリングへ交換します。
先ずフロントスタンドでフロントタイヤをフリーにします。これが出来れば8割作業完了ですw
フロントフォーク上部のプリロードを調整する部分を22mmソケットで取外します。
フロントタイヤをフリーにしておく事でスプリングのテンションが殆どかからないので安全にスムーズに取外す事ができます。
逆にフロントタイヤが接地している状態では絶対やってはいけない作業ですので注意が必要です。
マグネットでカラー・ワッシャー・スプリングを取り出します。
オイルに浸かっていた部品なので取り出すときにオイルも付着しています。
出来るだけオイルをフロントフォーク内から外へ出さないようにします。
スプリングには向きがあるので注意。自信が無い人は抜いた順番と向きを間違えないように揃えておくと良いです。
全ての部品を取り出してから、念の為フロントフォークの油量を確認。
油面を測って調整する工具です。
左右の油面は同じ場所を測って確認・調整をします。
正しい方法はフロントフォークをフルストロークさせた状態で油面を測るのですが、左フロントフォークはAssyで
新品に交換していたので、左を油面を基準にして右を同じ油面に合わせれば良いだろうと言う理屈です。
足りない場合は少し足します。
フロントフォークのオイルも固さの規格はあるのですが、メーカーが違うと固さが変わるみたいです。
左右の油面はほぼ同一だったので確認は終わります。
取り外した時と逆の手順で、強化スプリング・ワッシャー・カラーの順番に入れて、プリロードを調整する部分を22mmソケットで締め付ければ作業完了です。
フロントスタンドから降ろしてフロントフォークを何度かストロークさせて異音や違和感が無い事を確認します。
ノーマルレートのフロントフォークスプリングはパーツクリーナーで洗浄してしまうと油分が無くなって
錆びてしまうので軽く拭く程度にして袋へ入れて錆びないように保管します。
以上フロントフォーク強化スプリングへ交換でした。